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20.12.08
ナウル共和国政府観光局公式ツイッターに学ぶ、ありのままゆえの良さ
オーストラリアの北東約3,500kmに浮かぶ、21平方kmの小さな島国「ナウル共和国」が今、注目を集めています。なぜなら政府観光局の公式ツイッターが大いにバズり、開設からたった1週間でナウルの総人口(といっても1万3,000人)を上回るフォロワーを獲得したからです。2カ月近くたった現在もフォロワーは増え続けており、ついに4万人を突破しました。
今回はナウル共和国というユニークな国をご紹介しつつ、ツイッターが人気になっている理由を考えたいと思います。

リン鉱石でうるおった夢の国、ナウル共和国
何万年も前のこと、太平洋にあった小さな岩に海鳥が糞をしたことからナウル共和国の歴史は始まりました。ちょうど良い位置にあったのでしょうか。糞は延々と積もり続け、優れた肥料である「リン鉱石」となり、ついに島になりました。
先住民の方々はそんなことは知らず、つつましやかな毎日を送っていたのですが、植民地化したドイツは島がリン鉱石でできていることに気が付きました。そして大規模な採掘を開始、輸出することでドイツは大いにうるおったといいます。
戦後にナウル共和国として独立すると、リン鉱石による収入は全て国民へと還元されるようになりました。結果、医療や学校、水道・光熱費はタダ。税金がかからないのはもちろん、生まれながらにして年金までもらえるという夢の国になったのです。
そんな状態は30年ほど続いたのですが……20世紀の終わりころ、ついにリン鉱石は枯渇してしまいました。ならば島国ですから魚採りくらいしそうなものですが、夢の国の生活に慣れすぎてしまったのでしょうか?国民はどうしても勤労意欲がわきません。結果、世界有数の最貧国にまで転落してしまいました。
これは個人のツイッター?!「フォローバック100%」
夢の国から最貧国へというナウルの歴史は悲しいものであると同時に、どこかおとぎ話のような現実離れしたムードもたたえています。これは政府観光局公式ツイッターにも漂っており、一言でいうとゆるい!このムードが人気となっている理由です。
たとえばプロフィール欄の「フォローバック100%」という文句は個人のツイッターと見紛うばかりですし、国土の小ささを表すのに琵琶湖だけでなく、山手線の内側にもスッポリと入るというのは身近さを感じさせるのに十分です。一度目にしたならナウルのファンになってしまうに違いありません。
まとめ
SNSマーケティングと耳にすると、見栄えがどうとか文章がどうとか身構えてしまいがちですが、そんな必要は全くないことをナウル共和国政府観光局公式ツイッターは教えてくれます。ありのままを打ち出しているからこそ人気になっているのです。
さあ「ありのまま」を発信し続けようではありませんか!ナウル共和国政府観光局日本事務所の公式HPの清々しさも、ぜひ参考にしてください。
参照元:ナウル共和国政府観光局公式ツイッター(https://twitter.com/nauru_japan)、ナウル共和国政府観光局日本事務所公式HP(https://nauru.or.jp/)