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Marketing columnマーケティングコラム

20.12.22

マーケティング全般

クックパッドに学ぶ、成功に安穏としていられない理由

クリスマス、大みそか、新年と食卓を華やかにしたい時に、頼りになるのが料理レシピです。前回はTasty Japanやkurashiruについて取り上げましたが、少し前まで「料理レシピ=クックパッド」でした。しかし、現在クックパッドは少し元気がない様子です。

今回はその理由について、少し考えてみたいと思います。

 

「料理レシピ=動画」の時代に乗り遅れる

クックパッドに元気がない理由の一つは、レシピ動画というトレンドに乗り遅れたことです。kurashiruが動画サービスを開始したのが2016年、対してクックパッドが動画でレシピを紹介する「cookpadTV」をスタートさせたのは2017年。変化の速いインターネットの世界では、たった1年の差が大きな差となって響いています。

kurashiru公式インスタグラムの投稿数とフォロワー数が7,700件と325万人となっているのに対して、cookpadTVは1,565件と87万人となっています。

 

UGCに頼りすぎたことがアダとなる

kurashiruとのコンテンツの差も、クックパッドに元気がない理由です。

kurashiruのレシピ掲載数は4万件に対してクックパッドは320万件ですから、一見するとクックパッドの圧勝のように思えます。

しかし、レシピ「動画」の件数で比較すると、kurashiruが掲載しているレシピ4万件が全て動画なのに対して、クックパッドのほとんどが完成品の写真と文字情報からなるレシピです。しかも、kurashiruのレシピ動画を考案・制作しているのは、料理研究家などのプロに対して、クックパッドのレシピのほとんどがユーザーにより投稿されたUGCです。

UGCですからコンテンツ量を集めるのに苦労は少ないでしょう。しかし、320万件のレシピが強みとなっているか?というと難しいところで、たとえば「黒豆」で検索すると1万件近くもヒットしてしまう。これでは、ユーザーの混乱を招いてしまうでしょう。コンテンツ量はともかく、「質」では大きな差を付けられる結果となっているのです。

 

まとめ

レシピ動画というトレンドに乗り遅れてしまったり、UGCに頼りすぎてしまったりというのが、現在クックパッドに元気がない理由です。一旦成功したからといって、安穏としていられないのがインターネットの世界、ライバルは新しい手を打ってきます。

とはいえ、クックパッドは手をこまねていているだけではありません。動画レシピの「cookpadTV」は日々充実しつつありますし、著名人や料理雑誌によるレシピ「cookpad DINER」や、ライブで料理が楽しめる「cookpadTV LIVE」も好評です。クックパッド復権の日も近いのかもしれませんね。

参照元:cookpadTV公式インスタグラム(https://www.instagram.com/cookpad_tv/)、クックパッド公式HP(https://cookpad.com/

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