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Marketing columnマーケティングコラム

22.02.08

マーケティング全般

「木村石鹸」に学ぶ!本質を見つめて打ち出すマーケティング

大阪府八尾市の老舗石鹸メーカー「木村石鹸」が、InstagramやTwitterに広告を出したところ売上が3倍になったといいます。が……この事例でお伝えしたいのは、SNSマーケティングの威力でもありませんし、出稿の手法でもありません。
本質を見つめなおすことの大切さです。
 

セールスポイントが見つからない商品の売り方

「12/JU-NI(ジューニ)」とは、木村石鹸が初めて手がけたヘアケアシリーズです。小さな会社である木村石鹸は創業以来、職人の手作業による製造を続けており、業務用洗剤やOEMでの製造を主におこなっています。

ジューニはクラウドファンディングでの先行販売で大成功をおさめ、顧客からの反応も上々だったという自信作です。
しかしながら、その後の売上が伸びません。そこでSNS広告の出稿に思い至るのですが、困ったことに打ち出すべきセールスポイントが見つからないというのです。

開けっ広げなSNS広告で売上がなんと3倍に!

理由は「ただ髪に良いものを作りたい」という一心で、ジューニが開発されたから。
ノンシリコンや植物由来といった、他のヒットしているヘアケア商品のようなキャッチーさがありません。しかもマーケティングに必須とされている、コンセプトやターゲットも特に定めず商品化されてしまったのです。

そこで開き直ったわけではないと思うのですが、木村石鹸は開けっ広げな広告を打ちました。まず「これは広告です」と明記した上で「合う人と合わない人がいる」「シリコーンを配合している」など、キャッチーさとは程遠い内容のものを打ったのです。

そんな広告が大いに受けて、売上が3倍となりました。
しかしどんな会社でも、開けっ広げな広告がヒットにつながるか?というと、それは違うでしょう。たとえばハイブランドが、商品製造のリアルな現場を広告で打ち出したとしても、ヒットにつながるはずもないのです。

まとめ

恐らく木村石鹸のマーケティングご担当者がおこなったのは、ジューニという商品と自社の本質を見つめる作業でしょう。ただ髪に良いものを作りたいと、5年もかけて開発されたこと。昔ながらの石鹸づくりの手法で製造されていること。

それらを訴える広告を打つことが最も効果的で、それ以外はないと判断したのでしょう。だからこそ受け手に響き大ヒットへとつながったのではないか?と考えるのです。
商品や企業の本質を見つめ打ち出すことこそ、SNSに限らずマーケティングの必勝法だと思うのですがいかがでしょうか?

参照元:木村石鹸「12/JU-NI(ジューニ)」Webページ(https://12-juni.jp/)、「木村石鹸」公式Instagram(https://www.instagram.com/kimurasoap/

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