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21.05.25
マーケティング全般
サントリー「伊右衛門」に学ぶ!見せたくなる、自慢したくなるの仕込み方
UGCの発生はSNSマーケティングにおける重要事項。
たとえばパッケージのリニューアルでUGCが発生、昔ながらの定番商品が大ヒット商品に結びつくかもしれません。これが前回のスーパードライ・生ジョッキ缶の事例でお伝えしたかったことなのですが、他にも「パッケージのリニューアル、UGC、大ヒット」という事例があるものです。
ラベルの裏に仕込まれた「見せたくなる」要素
誰かに見せたくなる・話したくなるがUGCが発生する要素なのですが、これをパッケージに仕込んで、大ヒットさせたのがサントリー「伊右衛門」。リニューアルは2通りでおこなわれました。
1つ目は昨年の4月の全面リニューアル。ボトルとラベルが大きく見直されて以来、好調に売上を伸ばしているといいます。2つ目は同時期のラベルレスボトルの発表。ボトルには商品名を表すシールが貼られているだけで、ボトル自体に商品名を表すラベルはありません。
1つ目のリニューアルでの仕込みはラベルの裏側。
印刷されている図柄は、スズメやイヌなど8つのバリエーションなのですが、インスタグラムの「#伊右衛門」付き投稿3万件のうち、結構な頻度でラベルの裏側を見かけます。UGCを発生する心理は以下の通りでしょう。
「ラベルの裏のカワイイ絵柄に気が付いたのは、きっと私だけに違いない!」
誰かに見せたくなる心理が働き、インスタグラムにアップしてしまうのです。ラベルの裏について、メーカーがアナウンスがおこなわなかったことは「私だけ」心理に働きかけ、よりUGCの発生をうながします。
ラベルレスボトルに仕込まれた「自慢したくなる」要素
2つ目のリニューアルのラベルレスボトルですが、こちらは「#伊右衛門」付き投稿で、ラベルの裏以上に目立ちます。誰かに見せたくなる・話したくなる以上の「自慢したくなる」という心理が働くからです。
なぜなら、ラベルレスボトルを選ぶという行動=環境に関心があるという意志表明であり、カッコよさがあるから。「環境問題はセクシー」と発言した大臣の例を出すまでもなく、環境意識の高さはカッコよさと同義なのです。
加えてラベルレスボトルは数量限定ですから、店頭で見つけることは難しい。カッコよさに希少さが加われば、誰かに自慢したくなり、UGCの発生を強くうながすのです。
まとめ
サントリーはさすがだなと感じるのが、パッケージのリニューアルを単に可愛さやカッコ良さを追及するのではなく、見せたくなる、自慢したくなるという心理を踏まえてリニューアルをおこなっていることです。
つまり、見せたくなる、自慢したくなるはヒット商品のキーワード。
パッケージのリニューアルだけではありません。新商品の開発やイベントの企画でも、これらのキーワードは有効だと感じるのですが、いかがでしょうか?
参照元:「#伊右衛門」付き投稿一覧(https://www.instagram.com/explore/tags/%E4%BC%8A%E5%8F%B3%E8%A1%9B%E9%96%80/)