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Marketing columnマーケティングコラム

23.03.31

工務店

住宅営業のアプローチブックで受注率アップ!作り方と活用方法をマスターしよう

「営業スキルを底上げを図りたい」
「営業成績が上がらずに悩んでいる」
「クロージングの有効な手段が欲しい」

住宅営業のこのような場面において役立つのが「アプローチブック」です。

アプローチブックとは、工務店のサービス内容や事例紹介などが簡潔にまとめられた資料のことを指し、お客様に対して商品やサービスの特徴を効果的に伝えることができます。

上手に活用できれば、営業効率向上の他にもノウハウの標準化や商談時間の短縮なども可能になります。

この記事では、工務店が使うアプローチブックの作り方やメリット、効果的な使い方について詳しく解説します。

全国600社以上の工務店・ハウスメーカー・住宅会社様の「Webでの集客アップ」のお手伝いをしている株式会社新大陸が執筆しています。

木野 裕也

プロデューサー / コンサルティング営業

木野 裕也

Webマーケター集団・新大陸の営業部門を率いる 実力派プロデューサー。 取引先の1社1社にオンリーワンのマーケティングを提案。 最前線で得る業界動向情報を武器に、 のべ200社を超えるクライアントに新たな道を拓いている。 また、Web集客や競合差別化戦略、AI活用術、営業戦略など多岐にわたるテーマでセミナー講演やコンサルティング相談を行う。大手メーカーや各種団体、地方中小企業など様々なクライアントから依頼されており、年間40~50回のセミナー実績と年間400件のコンサルティング実績があります。

工務店が使うアプローチブックとは?

工務店が使う「アプローチブック」とは、住宅営業の商談時にお客様と共有する、工務店の特徴や強み、施工実績、施工方法、価格などの情報をまとめた資料です。

一般的には、A4サイズの冊子やパンフレット形式、ファイルに印刷した資料を入れたものが用いられますが、近年ではスマホで閲覧できるようにデータで作成する場合もあります。

またアプローチブックには、アピール内容だけではなく見積書や契約書類などを添付することも少なくありません。

お客様の目に留まるような魅力的で分かりやすいアプローチブックを作成できれば、競合他社との差別化を図れ、効果的な営業活動を展開できます。

アプローチブックを使うメリット

工務店がアプローチブックを使用するメリットには、以下のようなものがあります。

  • 商品・サービスの特徴が伝わりやすい
  • 商談時間の短縮
  • 資料作成のコスト、時間の削減
  • 営業ノウハウの標準化

ここからは、各メリットについて詳しく解説していきます。

商品・サービスの特徴が伝わりやすい

アプローチブックを用いることで、お客様に工務店が提供する商品やサービスの特徴や強みをわかりやすく伝えることができます。

写真やイラストを使って商品やサービスを紹介することで、住宅の専門的な内容もお客様に直感的に理解してもらいやすくなります。

また、価格表や見積り例も掲載することで、工務店の価格設定を把握しやすくなるため、実際の見積り後にお客様が困惑するような事態も減らせるでしょう。

商談時間の短縮

アプローチブックを作成することで、営業担当者が説明する内容が明確になり、商談時間の短縮が図れます。

商談時間が長すぎると、説明を聞いているお客様の集中力が低下して、成約率が下がる可能性があります。

加えて、「商談時間が長い=順序や内容が決まっていない冗長な説明になっている」ことが多く、この場合は効果的なアプローチができていないと判断できるでしょう。

アプローチブックがあれば、会社概要・営業担当の自己紹介・商品やサービスの特徴・契約までの流れなど、商談に必要な情報をひとつの資料にまとめられます。

そのため、不必要な説明が減って、より短い時間で効果的なアプローチをすることが可能になります。

資料作成のコスト、時間の削減

住宅営業に使用するアプローチブックを規格化して、メンバーに共有することで資料作成のコストと時間の削減を期待できます。

住宅業界はお客様に資料提供する場合も多く、各々の営業担当が商談に必要な資料を作成していることも少なくありません。

そのため、社内で似たような資料がすでに存在しているにも関わらず、気付かずに新しい資料を作成するという事態が頻繁に発生しています。

規格化されたアプローチブックを作成することで、営業担当が毎回資料を作成する手間が省ける他、単位あたりのコスト削減にもつながります。

営業ノウハウの標準化

優秀な営業担当の商談や進め方を参考にしたアプローチブックを作成することで、営業ノウハウを標準化することができます。

アプローチブックは営業チーム全体で共有されるため、個々の営業担当のスキルに左右されずに、誰もが成果を上げやすくなるでしょう。

アプローチブックの内容は都度アップデートしていくことで、ノウハウが積み重なっていき営業チーム全体のスキルアップにつながります。

また、営業担当者が退職した場合でも、アプローチブックがあれば新しい担当者がスムーズに引き継ぐことができます。

アプローチブックの作り方

成果につながるアプローチブックを作るためには、以下のプロセスで作成しましょう。

  1. 現状の分析・コンセプトの決定
  2. ストーリーを作成する
  3. 図や表を使い「見やすい」作りを意識する
  4. 事例紹介・実績紹介ページを作る
  5. 10〜20ページを目安にする
  6. 周囲の意見を聞いて修正・追記を行う

以下で詳しく解説していきます。

現状の分析・コンセプトの決定

アプローチブックを作成する前に、工務店の現状を分析し、目的やコンセプトを明確にする必要があります。

はじめに、社内で以下の作業を行い、会社の現状を分析します。

  • 効果的な商談や進め方
  • 自社の商品やサービスの特徴
  • アプローチしたい顧客層の整理

効果的な商談や進め方は、優秀な営業担当の営業ノウハウを分析する方法や営業チーム全体でロールプレイング研修を行うなどして、最適な方法を導き出します。

次に自社の商品やサービスの特徴は、販売・顧客データからニーズを調査し、特徴・魅力の洗い出しを行いましょう。

最後にアプローチしたい顧客層の整理では、基本属性や年収・ライフスタイルなどを詳細に設定して、自社の理想的な顧客像(ペルソナ)を整理します。

上記のように、会社の現状を詳細に分析することで、コンセプトが明確化されて次のストーリーもより構成が組み立てやすくなります。

ストーリーを作成する

会社の現状を分析してコンセプトを明確化したあとは、工務店の魅力や商品・サービスの特徴が伝わるストーリーを組み立てます。

アプローチブックの代表的なストーリー構成は以下のとおりです。

  • 自社紹介、自己紹介(信頼獲得)
  • ヒアリング、リサーチ(ニーズの調査)
  • プレゼンテーション(ニーズへの対応や課題の解決)
  • 再度ヒアリング、クロージング(不安の払拭、具体的な導入時期や予算など)

ストーリーの組み立ては、話す順序により効果が変わるため、お客様の目線に立ったわかりやすい構成にすると良いでしょう。

図や表を使い「見やすい」作りを意識する

お客様に自社や商品・サービスの魅力を理解してもらうには、見やすいアプローチブックにすることが重要です。

図や表を使って情報を分かりやすくまとめることで、アピールしたい情報をスムーズに伝えられるようになり、お客様の理解度を高められます。

また、写真やイラスト・フォントやレイアウト・色使いなどを工夫することも効果的です。

お客様との実際の商談では、アプローチブックの内容を口頭で補いながら話を進めるため、アプローチブック側は話している内容がひと目でわかる資料にしましょう。

事例紹介・実績紹介ページを作る

アプローチブックのストーリーに、過去の施工事例や実績を紹介するページを組み込むことで、自社や商品・サービスの信頼性を高められます。

会社概要や商品・サービスの特徴を長々と紹介しても、その説明が本当なのか、確証がある話かどうかお客様は判断できず、信頼獲得にはつながりません。

そこで具体的な事例を示すことで、顧客に提供する価値や強みをアピールすることができ、信頼を得やすくなります。

10〜20ページを目安にする

アプローチブックは、分厚すぎず薄すぎない、10〜20ページを目安に作成すると良いでしょう。

ページ数が少なすぎると情報量が不十分になり、反対に長すぎると読み手にとって負担となってしまいます。

また、ページ数が多いと作成コストがかかってしまうため、ページ数を抑えることでコスト削減にも繋がります。

周囲の意見を聞いて修正・追記を行う

アプローチブックの完成後は、周囲の意見を聞いて修正・追記を行い、内容を改善していくことが大切です。

営業担当やマーケティング担当はもちろん、顧客からのフィードバックも参考にすることで精度の高いアプローチブックに仕上がります。

アプローチブックは修正を繰り返し品質を高めていく営業ツールなので、はじめから完璧なものを作ろうとして、時間と手間をかけ過ぎる必要はありません。

アプローチブックが完成したら修正・追記することを前提に、まずは現場に導入して活用してみましょう。

アプローチブックの効果的な使い方

アプローチブックは、顧客のニーズや要望を正確に把握し、商品やサービスを効果的にアピールするために欠かせないツールです。

ここからは、アプローチブックの効果的な使い方について、詳しく解説していきます。

お客様の心をつかむトークに活用する

お客様の心をつかむ営業トークをするにあたり、アプローチブックは支援ツールとして非常に効果的です。

アプローチブックに掲載されているコンテンツをもとに、お客様の関心やニーズに合わせたトークを展開することで、興味や関心を引きやすくなります。

興味や関心を引いて温度感の高い、購入意欲のある見込み客に育成できれば、将来的な成約にもつながるでしょう。

事例紹介でイメージをふくらませる

アプローチブックに掲載されている事例紹介は、お客様の想像力を刺激し、商品やサービスの魅力を伝える効果があります。

事例を紹介することで、お客様自身がその商品やサービスを使っているイメージを描きやすくなり、購入意欲も高められます。

そのため、事例紹介ページはアプローチブックの中でも重要だとされており、必ず組み込むべきコンテンツのひとつです。

買うべき理由を説明する

アプローチブックを使って、商品やサービスの特徴やメリットを詳しく説明することで、お客様に買うべき理由を伝えることができます。

何故その商品やサービスを選ぶべきなのか、どういう点が他社と異なるのかについて、明確な説明を行えば、お客様が抱える課題の解決にもつながります。

また、価格やサポート体制などの情報も掲載して的確に伝えることで、見積り後の困惑やミスマッチを防ぐことが可能になります。

細かい要望、懸念を引き出す

アプローチブックには、お客様が商品やサービスに対して抱く細かい要望や懸念を引き出し解決する効果もあります。

例えば、商品・サービスの詳しい仕様や保証内容について不明点がある場合、アプローチブックで詳しく説明することで、お客様の疑問を解消することができます。

また、家づくりをする上で抱く懸念や不安についても、アプローチブックで具体的に解決策を示すことで、お客様の不安を払拭できるでしょう。

まとめ

この記事では、工務店が使うアプローチブックの作り方やメリット、効果的な使い方についてご紹介しました。

アプローチブックは、商品・サービスの特徴をわかりやすく伝えたり、商談時間を短縮するなど、様々なメリットがあります。

実際に現場で活用する際は、お客様などの意見を聞きながら修正・追記を行うことで、アプローチブックの完成度を高めていくことが重要です。

規格化されたアプローチブックを作成しておくことにより、営業ノウハウの標準化や新人への引き継ぎも行いやすくなります。

営業スキルを底上げやクロージングの有効な手段を探している場合は、ぜひアプローチブックを作成してみてはいかがでしょうか。

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