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23.03.31
工務店
売れる住宅営業マンの特徴は?共通点や売れるマインドセットを解説します
営業は、商品やサービスが魅力的であっても、方法次第で「売れる・売れない」が大きく左右される仕事です。とくに一生に一度の大きな買い物と言われる住宅を売る住宅営業は、一般的な営業と比べて遥かに難しいとされています。
売れる営業マンになるためには、営業テクニックやスキルだけでなく、成功につながる思考パターンや考え方などのマインドセットも重要です。
この記事では、住宅営業マンが知っておきたい“売れる営業マン”の特徴とマインドセット、また学ぶべき知識や通常営業との違いなどについて解説します。
また、住宅営業の契約までの流れやマーケティングの全体像も併せてご紹介します。これから住宅業界に就職・転職される方にも参考になる内容になっています。
全国600社以上の工務店・ハウスメーカー・住宅会社様の「Webでの集客アップ」のお手伝いをしている株式会社新大陸が執筆しています。
住宅営業は難しい?普通の「営業」との違いとは
はじめに、売れる住宅営業マンになるためには住宅営業と一般的な営業の違いを知ることが大切です。
住宅営業においては、「商品(住宅)」と「営業マン」に対するお客様の想いが意思決定に大きく影響するという特徴があります。
以下で詳しく解説していきます。
人生で一番高い買い物だから慎重になる心理
住宅は人生で一番高い買い物のひとつであり、多くの人が一生に一度しか購入しないため、慎重になりがちで意思決定の期間が長くなる傾向があります。
SNSやインターネットが普及した現代では、大部分のお客様は購入前にネットで情報収集を行い、その情報に基づいて検討を進めます。
情報量が増えるにつれ、重視したい項目や疑問・不安も増えていき、購入がスムーズに行われなくなります。お客様の疑問や不安を感じたら、それに対するケアが必要になります。
また、夫婦間で意見が食い違うこともあるため、営業マンはお客様の気持ちやニーズを理解して、的確なアドバイスを提供することが求められます。
ものだけじゃない、営業マンの能力や人となりも重要
住宅購入においては、商品の品質だけでなく、営業マンの能力や人となりも購入の決め手となります。
お客様は、営業マンの印象や誠実さ、受付けの対応などを注視し、信頼できる人物であるかどうかを見極めています。住宅購入の知識がないお客様の多くは専門知識を持つプロの営業マンに意見を求める傾向もあります。
そのため、営業マンは信頼できる人柄と豊富な知識をアピールして、任せても安心という信頼感を抱かせることが、売れる住宅営業のポイントです。
住宅営業デビューで学ぶべき基礎的な知識について
住宅営業デビューで学ぶべき基礎的な知識は多岐にわたりますが、売れる住宅営業マンになるためには、以下の4つのポイントを理解することが重要です。
- 住宅や工事に関する基本的な知識
- ローンや保険など、ファイナンスの基本的知識
- 自社の強み、他社との違いを理解する
- どんなお客様に売るべきかを判断する
以下で詳しく解説していきます。
住宅や工事に関する基本的な知識
住宅営業デビューではじめに学ぶべきポイントとして、構造や工法、建材、間取り、性能など住宅に関する基本的な知識が挙げられます。商談では、自社で取り扱う商品の建築工法や構造的な特徴、設備や建材について質問される機会が多くあります。
また、宅地建物取引にかかる重要事項説明やそれを書面にして記名押印した書類の交付を行う場合は、民法・宅建業法などの法律知識と資格が必要です。
お客様から質問された際に、疑問や不安を払拭する的確な回答を出せるだけの住宅に関する豊富な知識が求められます。
ローンや保険など、ファイナンスの基本的知識
住宅の購入はライフプランにも大きな影響を与えるため、将来の資金繰りや人生プランを含めて検討する必要があります。
ローンや保険などに関する基本的な知識を身につけて、お客様に適切なファイナンスプランを提案するためには、フィナンシャルプランナーの専門知識を習得して資格を持つことでお客様へのアピールにもなります。
フィナンシャルプランナーの資格は、お金に関する知識とライフプランへの理解を深められるため、お客様に対して説得力のある提案ができます。
自社の強み、他社との違いを理解する
多くのお客様が住宅メーカーや工務店を比較している中で、自社を選んでもらうためには、商品の強みや他社との違いを明確に理解し、顧客に訴求することが重要です。
住宅に関する知識が豊富でも、自社の強みをきちんと理解してアピールできなければ契約にはつながりません。
商品力や性能などをお客様視点で提案して、自社と契約するメリットを感じてもらうことが住宅営業のポイントのひとつです。
どんなお客様に売るべきかを判断する
どの住宅会社にも、自社の商品がよく売れる顧客層(ターゲット)が存在しています。
例えば、海や山遊びが好きな男性や、共働きで家事や生活の効率化を重視する夫婦、建て替えて両親と住む2世帯住宅など、自社が得意な顧客層を理解することが重要です。
自社の得意とする家づくりを学び、ターゲットとなる顧客層を理解することで、どのようなお客様に売るべきか判断できるようになります。
住宅営業の契約までの流れ
契約に至るまでの流れを理解しておくことで、全体像を把握しやすくなり、営業担当者自身も安心してお客さまの住宅づくりに寄り添うことができます。
住宅営業の契約について一般的な流れをご紹介します。
1.交渉・要望の吸い上げ
アンケートやセミナー、集客媒体からのリード獲得を通じて、潜在的なお客様の発掘を行い、面談や交渉でお客様の要望をヒアリングします。
2.プランニング・提案
次に、住宅の構造や工法、建材や間取り、性能に関することなどを含め、お客様に合わせたプランを提示します。プランはお客様が納得するまで見直しを繰り返し、お客様が完全に満足するものを提案しましょう。
3.契約
提案が受け入れられたら、契約に関する注意事項の説明を行い、設計契約を締結し、建築請負計画を進めます。
住宅営業で成功するためには、お客様の要望に合わせつつ契約までの一連の流れをスムーズに進めることが重要です。こうした流れの中でお客様との信頼関係を築き上げましょう。
反響(見込み客)はどこから?「マーケティングの全体像」を理解
住宅営業において、反響(見込み客)を獲得するためには、まずマーケティングの全体像を理解する必要があります。
見込み客と営業マンが接点を持つきっかけは大きく分けて、以下の3つのルートが存在します。
- インターネット集客からの獲得
- 完成見学会・住宅展示場からの集客
- 自社ホームページからの問い合わせ
以下で詳しく解説していきます。
インターネット集客からの獲得
住宅業界は近年、コロナ禍やリモートワークの増加により、インターネット集客が広がりを見せています。
インターネットメディアやポータルサイトからの一括資料請求、リスティング広告、SNSからの流入など、集客ルートは多岐にわたります。
うまく活用できれば多くの見込み客を獲得できる一方で、必ずしも温度感の高い、購入意欲のあるお客様ばかりとは限りません。したがって、反響に対しては適切なフォローアップを行い、お客様の期待値に合わせた提案をすることが重要です。
完成見学会・住宅展示場からの集客
折込チラシやCM、フリーペーパーなどから来場したお客様は、足を運んで見に来ているため、購入意欲が高い傾向があります。
住宅展示場や完成見学会では、実際に住宅を見て触れて感じることができるため、お客様のリアルなニーズを知ることができます。
「どのようなことに興味があり来場したのか」「実物を見て気になる点はあるか」など積極的にヒアリングを行うことで、確度の高い見込み客の獲得につながります。
自社ホームページからの問い合わせ
自社のホームページを経由して問い合わせをしてくる見込み客は、既に自社に興味を持っている、または購入意欲が高い傾向があります。
そのため、自社の名前をどこで知ったのか、すでに色々自社について調べた上でお問い合わせしている可能性もあるため、しっかりヒアリングして温度感を確かめることが重要です。
お問い合わせをしてきた見込み客に対しては、求める情報を提供するなど、情報発信に力を入れることで、自社の信頼性を高めることができます。
売れる営業マンに共通することとは?
売れる住宅営業マンには、以下の共通する4つの特徴が存在します。
- 要望・ニーズを引き出すトーク力
- お客様に合わせすぎない
- スケジュールや進め方を管理できる
- クロージングが上手い
以下で詳しく解説していきます。
要望・ニーズを引き出すトーク力
お客様の要望・ニーズを把握するためには、まずは良好な関係を構築するコミュニケーション能力が必要不可欠です。
売れる住宅営業マンは、顕在ニーズだけでなくお客様自身が言語化できていない潜在ニーズまで上手に引き出して、それに合わせて提案や商品説明を行います。
また、お客様が抱える問題や悩みに共感し、納得できる解決策を提示するトーク力も大切です。
一方で、売りたいという意識が強すぎると、ときにお客様は一方的な押し売りに感じてしまうことがあるため、結論を急かさずにお客さまに意思決定を委ねる姿勢を意識しましょう。
お客様に合わせすぎない
お客様の結論を急かして押し売りだと警戒されると売れなくなってしまいますが、だからといってお客様に合わせすぎていても契約を取ることはできません。
住宅は人生で一番高い買い物になる可能性が高く、失敗できないと考えるため、当然お客様は慎重に検討されます。
そこで住宅営業マンに求められることは、お客様が本当に必要としているものを把握して、的確な提案を行い背中を押してあげることです。
悩まれているお客様には、無駄な提案は極力避けて、お客様が望むものと自社商品とのバランスを考えながら、決断を手助けする提案を行いましょう。
スケジュールや進め方を管理できる
住宅営業マンはある程度自分でスケジュール管理できる裁量を持っていることが一般的です。
決められた時間のタスクがないからといって、スケジュール管理が甘くなると訪問時間に遅れたり、後回しにした書類仕事に追われて営業活動に支障が出ます。
売れる住宅営業マンになるには、仕事の優先順位を判断して、スケジュール管理をしっかり行い、効率的に業務を進める管理能力が求められます。
クロージングが上手い
お客様の要望を聞いてニーズに合わせた提案ができても最後に契約につながらなければ全て水の泡になってしまいます。
「終わりにする」を意味するクロージングは、営業活動において商談を契約へ結びつける最終段階のフェーズを指します。
このクロージングは経験を重ねて身につけていくものですが、売れる営業マンはお客様に購入する価値がある、ここで住宅を建てたいと思わせるトーク力やテクニックを必ず持っています。
商談の「最後のひと押し」であるクロージングが失敗に終わるようでしたら、原因を究明して早急な改善が必要です。
売れる営業マンになれるマインドセットとは
マインドセット(mindset)とは、これまでの経験や先入観から作られる、思考パターンや固定化された考え方を指します。
住宅営業で成功するには、営業テクニックやスキルだけでなく、思考パターンや考え方などのマインドセットも重要だとされています。
以下では、売れる住宅営業マンになるための3つのマインドセットについてご紹介していきます。
売れている営業マンの真似をする・習慣を身につける
住宅営業未経験の状態から成果を上げるには、売れている営業マンの行動や習慣を真似すると良いでしょう。
結果を出している営業マンの立ち振る舞いやコミュニケーションを研究することで、自身の改善する余地があるところを明確化することができます。
行動や習慣を真似するほかに、時間管理や情報整理、新しいニーズに対する対応など、自分の強みを伸ばすために継続的な努力も重要です。
上司や先輩の良いところを吸収して自身の強みと組み合わせることで、オリジナルの営業スタイルの獲得につながります。
ネガティブにならないこと
住宅営業は一般的な営業と比べて難易度が高いとされており、商談の失注なども経験するはずです。こうした際にネガティブになり自分を責めてしまうと、自信を失いモチベーションが低下したり、お客様に不安を見透かされてより難しくなるかもしれません。
売れる営業マンは、失敗したときのネガティブな気持ちを抑えて、改善する学びを見つけ出します。経験を活かして準備をすれば、不安は解消されて次の商談にベストを尽くした前向きな状態で挑むことができます。
とくに、住宅営業未経験から挑戦される方は、失敗することや不安な気持ちが当たり前なので、ネガティブになりすぎず長期的な目線で取り組みましょう。
失敗(失注)から学ぶ、今後に活かす
失敗(失注)から学びを見つけ出し、今後の営業活動に役立てることができるようになると営業マンとしてのスキルが向上します。失敗の原因を分析して改善するほか、お客様からのフィードバックを積極的に取り入れて、サービス向上を図りましょう。
こうした「売れるマインドセット」に意識的に変化させることで、行動や習慣も徐々に変わり、営業パフォーマンス向上につながります。
まとめ
この記事では、売れる営業マンの特徴とマインドセット、また学ぶべき知識や通常営業との違いなどについてご紹介しました。
売れる営業マンは、お客様からの要望・ニーズを引き出すトーク力やスケジュール管理能力、さらに契約に結びつけるクロージング能力があります。
また、営業テクニックやスキルだけでなく、成功につながる思考パターンや考え方などのマインドセットも持ち合わせています。
売れている営業マンの行動や習慣、マインドセットを吸収して、自身の強みと組み合わせることで、オリジナルの営業スタイルの獲得を目指しましょう。