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Marketing columnマーケティングコラム

20.06.16

マーケティング全般

超ハードモードに置かれた業界に学ぶ「アフターコロナ」の歩み方

「アフターコロナ」という言葉を耳にするようになりました。外出時にはマスクが手放せなくなったり、リモートワークが増えたりと日常は大きく変化しましたし、否応なしに対応を迫られ戸惑うことの多い毎日です。

しかし、それどころではないとんでもない変化にさらされている業界もあるのです。

新しいライブの形「ドライブインライブ」

そんな業界を代表するのは音楽とプロスポーツ。両者とも大勢の観客を集めることが収益の柱ですから、三密が禁忌される昨今は逆風以外の何物でもありません。たとえば音楽業界では今夏の大規模フェスの中止が発表されたりしています。

そんな中、面白い試みをおこなったのはミュージシャンのマッズ・ランガー氏。母国デンマークの郊外にステージと駐車場を設営し、ドライブイン形式でライブを行ったのです。集まった500台の車に乗車した人々は、カーラジオから流れる生の音にクラクションでレスポンスを返したとか。この試みに追従するように、ドイツやアメリカでもドライブイン・フェスが開催されるようになりました。

ヤマハは遠隔応援システムを開発中

プロ野球やJリーグの開幕日がようやく発表になりました。しかし、当面は無観客でという条件が付いているために、今一つ気分が高まらないという方も多いはず。たとえTV観戦だったとしても、大観衆の歓声があるのとないのでは高揚感が大きく違います。

そこに目を付けたのが、あのヤマハ。現地に足を運ぶことなく声援をとどけるシステム「リモートチアラー」を、本拠地を同じくする静岡のJリーグ2チームの協力を得て開発中です。

方法は専用アプリを立ち上げて、送りたい声援を選んでボタンをタップしたりスマホに息を吹きかけたりするのだとか。するとスタジアムに設置された数10台のスピーカーから大声援が沸き起こる!実証実験に参加した両チームからも好意的な声が寄せられました。

まとめ

以上の事例には3つの共通点があります。

1つ目は非常に困難な状況に置かれているということ。2つ目は困難な状況をビジネスチャンスととらえていること。そして3つ目は思い付きを商売にしてしまったこと!実際に行うのに大きな苦労があったに違いありません。しかし、車に乗ったままなら濃厚接触になり得ないとか、スピーカーを通じてなら遠方からも声援を送ることができるとか、その発想自体は実に素朴なものです。

客足が戻らないとか、消費者心理が冷え込んでいるとか、どんな業界でも大なり小なりアフターコロナの困難さを実感していることでしょう。しかし、はるかに大きな困難を抱えている業界はすでに歩みを進めていることをご報告しておきます。他所のこととはいえ、何だか元気が出るではありませんか。

参照元:ANNnewsCH「新たなライブの楽しみ方」(https://www.youtube.com/watch?v=mUcO1dyYFoE)、静岡の風とともに 中日新聞しずおか「リモートチアラー実証実験」(https://www.youtube.com/watch?v=3ftw7RFKCeM

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