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Marketing columnマーケティングコラム

23.02.11

不動産

建築パースとは?種類と作成するメリット・デメリットについて

「平面図では完成形をイメージしづらい」
「住宅提案で商品の魅力を十分に伝えきれない」
「デザインコンペで効果的なプレゼンを行いたい」

住宅・不動産業界に携わる社会人や学生の中には、このような悩みを抱えている方は多いのではないでしょうか。

ビジネスシーンやコンペティションにおいて、如何にデザイン・コンセプトをわかりやすく伝えるかという点は、重要なポイントです。

建築物のイメージをより具体的に表現したい場合には、建築物の外観や内観を立体的に描く「建築パース」の活用がおすすめです。

この記事では、「建築パース」の概要と種類、またメリット・デメリットについて詳しく解説します。

全国600社以上の工務店・ハウスメーカー・住宅会社様の「Webでの集客アップ」のお手伝いをしている株式会社新大陸が執筆しています。

中野 尊

ディレクター

中野 尊

前職にて大手予備校のフランチャイズ校舎に勤務。当時の営業や宣伝活動において、WEB集客が今後より一層重要になることを痛感する。その後、ディレクター職として新大陸に入社。前職で感じていたWEB集客の重要性を伝え、日夜クライアントと共に成功のための戦略を考える。

建築パースとは?

「パース」とは「Perspective Drawing(透視図)」の略語で、住宅などの建築物の外観や内観を立体的に表現した図を「建築パース」と呼びます。

建築物を立体的に表現することによって、平面図ではわかりにくかった全体像や完成形を誰もが容易にイメージできるようになります。

「建築パース」は主に、住宅提案を行う営業と購入予定者、施工前に建築物を可視化したい設計関係者などに広く活用されています。

設計した建築物だけではなく、周辺の建物や季節、天気などの環境を「建築パース」に反映させることで、周囲への影響や調和もイメージしやすくなります。

建築パースの使用用途

「建築パース」が主に使用される場面は、「不動産」「建築設計」「建築コンペ」の3つです。

各場面では、デザイン検討・販売促進(広告)・プレゼンテーションなどで利用されることが多く、イメージ共有や魅力を発信したいシーンで役立てられています。

以下で詳しく見ていきましょう。

不動産

住宅やマンションなどの不動産シーンにおいて、「建築パース」は以下の効果が期待できます。

・施工前またはコンセプト段階でも完成形をイメージしやすくなる
・見込み客に対して竣工前からアプローチできる

繰り返しになりますが、「建築パース」の最大の魅力は、まだ実際には建設されていない建築物の完成形が可視化できるようになる点です。

営業シーンでは、「建築パース」を使用したWebサイトや広告・パンフレットを作成することで竣工前から見込み客へのアプローチが可能となります。

また、建設現場に「建築パース」があれば、現場監督から職人への指示も容易となり、連携ミスによる施工不良を未然に防ぐこともできます。

建築設計

建築設計は一般的に、頭の中で建築物の構造や全体像をイメージしながら平面図の作成を進めていきます。

実際の施工に入る前に「建築パース」を起こすことで、平面図では気付けなかった建物の影、周囲への影響、形状確認など全体像をくまなく把握できます。

近年では、住宅やマンションだけではなく商業施設や公共施設、ビルディングなどの大規模建造物を設計する際にも、必ず外観パースが作成されます。

建築コンペ

建築コンペに作品を提出する場合、各コンペが定めた指定のフォーマットに収まる計画案を作成する必要があります。

提出された数多くの案を短期間に審査するコンペにおいて、視覚的に訴求できる「建築パース」は、審査員にインパクトと好印象を与える有効な手段です。

ただし、クオリティの高い「建築パース」は審査員に良い印象を与える一方で、出来の悪いものは低評価を受けやすくなります。

また、「建築パース」には「手書きパース」「CGパース」「合成パース」の3種類があるため、計画案に最適な図法を選択することが重要です。

建築パースの種類

「建築パース」を作成する手法は、「手書きパース」「CGパース」「合成パース」の3種類が存在します。

各手法はそれぞれ特徴が異なるため、商談やコンペでは目的・タイミングに応じて使い分けることが重要です。

以下で詳しく見ていきましょう。

手書きパース

「手書きパース」とは、色鉛筆やアルコールマーカーを使用して人間が手書きで作成した透視図のことを指します。

この手法は、手書きならではの温かみのある風合いと、表現方法の自由度の高さが特徴です。

CGパースと違い、「手書きパース」は寸法などの建築データが必要ないため、詳細が決まっていない建築物でも作成できる利点があります。

一方で、「手書きパース」は全て手作業で作成するため時間と手間がかかる他、建築物の仕様が変更された場合はイチから作り直しが必要となります。

また、無機質な「CGパース」をあえて手書きのように加工するパースは手書き風パースと呼ばれます。

CGパース

CGとは「Computer Graphics(コンピューター・グラフィックス)」の略称で、作成ソフトを用いて作成した透視図を「CGパース」と呼びます。

「CGパース」は、外観や内観に使用される建材・色味などを簡単に変更できるため、お客様の希望を反映しやすく、提案内容の調整が容易という特徴があります。

また、CG技術の進歩により写真のようなリアルな表現も可能になったため、商業施設や公共施設の完成予想図に用いられることも多くなりました。

リアリティのあるイメージ図を作成できる一方で、作成には建築物の明確な仕様(データ)が必要になるため、詳細が決まっていない場合は不向きな手法だと言えます。

合成パース

「合成パース」とは、作成ソフトで作成した「CGパース」と実際の写真を合成した建築パースのことを指します。

建設予定地周辺の風景写真や建築物を合成することで、通常の「CGパース」よりも実際の暮らしや行動をイメージしやすくなります。

また、景観条例の規制が設けられている地域では、「合成パース」を作成することによって景観の変化を可視化できるようになる利点もあります。

周囲の景観と新しい建築物の調和を気にされるお客様、または近隣住民へのご説明において効果的なプレゼン資料となります。

ただし、実際の風景と「CGパース」を合成するため、不自然なイメージになりやすいことから、建築物のスケールや光源の位置には十分に注意を払いましょう。

建築パースを作成するメリット・デメリット

使用目的や用途に応じて差はありますが、ビジネスシーンやコンペで「建築パース」を作成するメリット・デメリットは次のとおりです。

【メリット】
・細かいディティールを伝えられる
・広告やパンフレットに活用できる
・施工前に修正や改善ができる

【デメリット】
・作成には時間とコストがかかる
・専門的な人材を確保する必要がある

以下で詳しく見ていきましょう。

メリット1:雰囲気や細かいディテールを伝えることが出来る

建築物の完成予想図を可視化できる「建築パース」は、図面を見ただけでは理解できない一般のお客様でもイメージしやすくなります。

商談でイメージした建築物と実際に完成した建築物に乖離があった場合、クレームや手直しなどのトラブルにつながる恐れがあります。

「建築パース」を用意すれば、出来上がりのイメージを共有しながら議論やコミュニケーションを図れるため、お客様と営業間のミスマッチのリスクを最小限に抑えます。

商談では、認識の相違によるトラブルを未然に防止するため、書類ベースで事実確認を行いながら話し合いを進めることが重要です。

メリット2:広告への活用

近年、多くのハウスメーカーや不動産会社の広告では「建築パース」を利用して、提案力の強化を図っています。

先ほどお伝えしたことと同様に、平面図や文章だけで作成された広告は、住宅・不動産業界以外の方には伝わりづらく、広告の効果は限定的です。

しかし、「建築パース」を利用した広告を用意できれば、誰もが完成予想図を見れるようになるため、物件の魅力を世間に広くアピールできるようになります。

ビジネスシーンやコンペティションの提案時に、見た目がよくクオリティの高い資料を提出できれば、成約率や受賞率を格段に高められるでしょう。

メリット3:施工前に修正・改善ができる

「建築パース」があることで、誰でも建築物を視覚的かつ直感的に理解できるため、お客様は自身の要望を正確に伝えられるようになります。

お客様の要望を正確に把握して建築図面に落とし込むことは、施工後の修正や改築など無駄な工数と費用を抑えることにつながります。

「CGパース」の場合は、壁材や色味の変更など微細な調整であれば作成ソフトですぐに変更できるため、打ち合わせ時にその場でイメージのすり合わせができる点も魅力です。

このように、施工前に修正・改善ができれば、打ち合わせ時間の短縮やトラブル回避、お客様に安心感を与えられるなど、企業とお客様双方にさまざまなメリットがあります。

デメリット1:作成には時間とコストがかかる

建築パースは平面図の作成にプラスして絵を描く、あるいはCGを作成するため、その分時間と人件費などのコストが追加されます。

自社で「建築パース」を作成するためには、作成する人員のキャパシティを管理し、作成の滞りを発生させない仕組み作りが必要となります。

また外注の場合は、初回の作成費用に加えて修正が発生するたびに再依頼が必要になるためコストがかさむ傾向にあります。

使用目的にもよりますが、「建築パース」のクオリティは成約率に直結する場合も多いため、時間とコストをかける価値は十分にあると言えます。

デメリット2:専門的な人材を確保する必要がある

「建築パース」の作成は、専門的な知識や技術、実績とセンスが問われるため、これらを実現できる人材の確保・育成が必要です。

「建築パース」の作成は作成ソフトの使い方がわかるというレベルではなく、お客様に魅力を伝えられるクオリティの高い「建築パース」を作成できるレベルを指します。

このような実力のある人材を確保・育成する必要があるため、手軽に導入できない点は、「建築パース」のデメリットと言えます。

自社で人材確保・育成が難しい場合には、専門知識を持ちクオリティの高い「建築パース」を作成してくれる、専門の作成会社への依頼を視野に入れてはいかがでしょうか。

まとめ

この記事では、「建築パース」の概要や種類、またメリット・デメリットについてご紹介しました。

本記事でもご紹介したとおり、「建築パース」はまだ実在しない建築物の完成形を描いて、イメージを抱きやすくなるメリットがあります。

魅力的な「建築パース」は、住宅提案・広告やパンフレット・プレゼンテーションなどの、さまざまな用途に利用できます。

しかし、「建築パース」の作成は専門知識と高い技術力、またセンスが求められることも事実です。

自社で、高品質かつニーズに合った「建築パース」を作成できる人材の確保が難しい場合には、外部の作成会社に依頼する方法も有効だと考えます。

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