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22.12.31
工務店
工務店向け基幹システムの仕組みやメリットをご紹介!
工務店において、社内の情報共有や情報管理の体制に課題を感じている経営者、ご担当者様は多いのではないでしょうか。また同時に、社外とのやり取りやエビデンス管理についても悩んでおり、効率化を進めたいと考えている方もいらっしゃると思います。
こうした課題解決には、基幹システムの導入がカギになるかもしれません。
あまり聞き馴染みのない言葉かもしれませんが、基幹システムはいわゆるITシステムの一種です。工務店においてなぜ基幹システムの導入が解決策になり得るのか、そのメリットやデメリット、導入に向けて確認すべきポイントなどを詳しくご説明いたします。
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工務店向け基幹システムとは?
工務店向け基幹システムとは、社内の業務に関する各種情報を集中的に管理できるシステムの総称です。
利用するシステムや構築における要件定義などによって機能は変わってきますが、主に顧客管理と取引先の管理、受発注管理、見積りや請求書の作成・発行・管理、出入金の管理などの機能を備えていることが一般的です。
現状はエクセルベースで管理されているという会社様も多いとは思いますが、事業拡大に伴う情報量の増加、過去データの参照、経営やマーケティング視点でのデータ利用・分析などにおいて、エクセルでは補えない点も多くあります。
基幹システムを利用することでこうした問題に対処でき、業務効率化や事業拡大に向けたデータ活用などに効果を発揮します。
混同されがちなERPシステムとの違い
基幹システムについてERPシステム(Enterprise Resource Planning)と混同されることがあります。
経営資源の有効活用という点では同じですが、基幹システムはソフトウェアなどのサービスを指すのに対し、ERPシステムはそれを進める計画や概念、考え方を指しています。
言い換えるならばERPシステムが経営資源の有効活用に向けた戦略設計を立て、基幹システムはそれらを内包してシステム内にデータを蓄積・分析を進めるといったイメージです。
工務店が基幹システムを導入するメリット
工務店における基幹システムの導入によって得られるメリットについて、詳しく見ていきましょう。メリットを知ることで基幹システムの有用性、可能性についてご理解いただけると思います。
社内の情報を一元管理できる
社内の各種データについて、現在の保管状況を正確に把握されているでしょうか。
例えば以下の情報はどこに保管され、誰が管理者になっていますか?
・従業員の日報
・新築住宅を建てたお客様の情報
・見込み客の情報
・工事に関する業者情報
・工事に関する受発注の情報
・引き渡し後のアフターフォローに関する情報
・支払いや請求に関する情報
こうした情報の管理や利用権限について、曖昧になっていたり一部の従業員が管理する属人性の高い状況になっているケースもあると思います。
基幹システムを導入することで、こうした情報の一元管理を行うことが可能です。情報の保管場所が統一されるとともに、従業員ごとに利用権限なども設定すればセキュリティ効果も高まり、責任の所在を明確化することができます。
紛失したと思って再作成した資料や重複する見積書、埋もれていた見込み客の掘り起こしなど、業務におけるムダや効率化、マーケティングへの応用に役立つはずです。
業務の効率化に繋がる
基幹システムの導入に伴って一部の業務フローを見直すことで、工数削減やテンプレート化を促進するなど業務効率化に有効です。
例えば営業による顧客情報のシステム入力を定着化させ、出力用のテンプレートを設定しておくことで、統一された形式で顧客データを簡単に出力することができます。
他には、事前に工事計画や業者登録を行い、工事期間中は毎日進捗を入力することで計画との差分やどこにどれだけ時間とお金がかかっているのか、業者の管理や指導にも応用できるでしょう。
脱属人化により安定した経営に
ある業務が属人化して、いざ病気や退職によってその人がいなくなり、誰も業務を引き継いでいないために業務が滞る、という話は工務店に限らずよく聞かれる話です。
基幹システムはあらゆる業務の情報やエビデンス、マニュアルなども集約することが出来るため、業務の属人化の脱却に向けて有効な一手になり得ます。
複数の拠点を設けていたり近年急速に広がっているリモートワークにおいても、基幹システムへのアクセス環境を整備しておけば、どこからでも各種情報にアクセスでき、業務の効率化や働き方改革にもつながります。
基幹システムを導入する前に知っておくべきこと
基幹システムの導入により多くのメリットが期待できることは理解いただけたと思います。
その一方で、導入に関して多額の費用がかかるケースがあったり、導入前に理解しておくべきこともいくつかあります。ネガティブな点とそれに対する打開策も合わせて紹介いたします。
導入コスト・ランニングコスト
基幹システムの開発には、IT企業が多額の費用をかけています。
多くの機能やオプションを利用するほど、通信量や保存領域(ストレージ)が増大していくため、その分利用料も上乗せされるのが一般的です。
導入を検討する際は、「どのくらい初期費用・ランニングコストが発生するのか」について利用範囲や利用料に応じて複数のパターンの見積もりを依頼するようにしましょう。また似たようなサービスがあれば相見積もりを取ることをおすすめです。
一方が高額だと思っていたものの実際に見積もりを比較すると、オプション料金が安くトータルでは安くなることもあります。
運用が定着するまでに時間がかかる
基幹システムの活用は、導入時の要件定義だけではなく、導入後の運用を適切に行えるかどうかも重要です。
新しいシステムの導入は、従業員によって理解度や活用度に差が生まれ、一部では反発を受けたり旧システムでの運用に逆戻りすることもないとは言えません。
従業員間で利用のメリットを周知したり、定期的に勉強会や教育を行うなど、アフターフォローが必要です。また現場で感じる使いにくさは、改善のキッカケにもなり得ます。
基幹システムの運用には、ある程度時間がかかることを理解して、中長期的に取り組む計画を立てることが重要です。
社内にITに強い人材がいるかどうか
基幹システムの導入に際して、一端的には外部の構築会社の力を借りることが一般的です。
しかしながら自社の業務に詳しくない他社の担当者に任せっきりにしていると、運用における重要な要件を満たしていなかったり、扱いにくさから結局運用を断念してしまうかもしれません。
基幹システムを導入する際には、必ず社内における専任者を立てたりグループを立ち上げて、自社から主体的に「どんな機能がほしいのか」「業務全体のフローの構築」などを行ってください。
工務店向け基幹システムを選ぶポイント
工務店向け基幹システムのメリットデメリットについてはご理解いただけたでしょうか。
ここからは、実際に基幹システムを選ぶ際に見るべきポイントを項目別に解説いたします。見るべきポイントを踏まえて、自社に合う基幹システムの選定を進めましょう。
工務店の業務に対応しているかどうか
導入しようとしている基幹システムは、工務店の業務に適しているでしょうか。
多業種に対応している汎用性の高いシステムは、裏を返せば工務店の業務におけるムダな機能や必須となる業務に対応できない可能性があります。
機能一覧やUI(利用画面)などから判断が難しければ、工務店の導入事例と活用状況を聞くことで自社における運用のイメージが膨らむかもしれません。
工事の管理・受発注機能の有無
工事の現場監督者は、進捗管理や受発注など全体管理に多くの時間と工数を割いています。
基幹システムの導入によって、受発注の管理や工事計画との差分などが管理しやすくなるように、実際に監督者に現場目線からシステムを見てもらうこともおすすめです。
使いやすさ・対応する機器
実際に運用する担当者がシステムを使いこなせるかどうかは、業務の定着に向けた重要な要素のひとつです。
また、すでに業務単位でITシステムを導入しているケースもあるかと思います。
こうした既存のシステムを全て乗り換えても良いですが、両方のシステムを連携させることができれば現場の負担を最小限に抑えながら基幹システムを導入出来るかもしれません。
導入のカギになるAPI連携。APIとは異なる複数のソフトを繋げる、目に見えないケーブルのようなものです。APIの対応の有無、また導入実績があるかどうか、安定稼働を保証してもらえるのかどうか、などについて一度確認してみましょう。
見積書や帳簿の発行機能
見積りや帳簿の管理も基幹システムで一元化する場合は、導入プロジェクトに経理の担当者も参加してもらうようにしましょう。
導入後によって現在の業務が本当に効率化するのかどうか、そもそも基幹システムに組み込んで管理するメリットがあるのかどうか、当事者間でしっかり議論を尽くしてください。
機能のアップデートやサポート体制
基幹システムは一般的に、定期的にセキュリティ機能更新、新機能の追加、UIの変更などが行われます。
こうした機能更新がどのくらいの頻度で実施されているのか、新機能の説明を受けられるかどうか、何かあったときのサポート体制についてもよく確認しておきましょう。
まとめ
今回、工務店向け基幹システムについて、仕組みやメリット、導入前に知っておくべき知識や選ぶポイントなどをご紹介してまいりました。
現在多くのITシステム企業が、工務店向けに基幹システムを展開しています。
導入にあたっては基幹システムの機能性や自社の業務フローに合っているかどうか、運用が定着するかどうか、そして費用面などをしっかり確認したうえで慎重に取り組みを進めていただければと思います。
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最後までご覧になっていただき、ありがとうございました。